英検S-CBTと従来型の違いを徹底比較|英検 S-CBT 違い/比較
はじめに
英検を受験しようと考えたとき、現在2つの受験形式があることをご存知でしょうか?従来からある紙ベースの「従来型英検」と、パソコンを使って受験する「英検S-CBT」です。特に最近導入された英検S-CBTについては、「従来型と何が違うの?」「どちらで受けるべき?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、英検S-CBTと従来型の違いを徹底的に比較し、それぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。この記事を読めば、あなたに最適な受験形式がどちらなのかが明確になり、自信を持って英検対策を進めることができるようになるでしょう。
英検S-CBTとは?基本概要
英検S-CBTは、2021年4月に「英検CBT」と「英検2020 1 day S-CBT」を統合して誕生した試験形式です。名称の “S” は一般に “Speaking” を指すと説明されることが多い(※公式では略称の定義を明記していません)ですが、最大の特徴は、スピーキングを含む4技能(スピーキング/リスニング/リーディング/ライティング)をコンピュータで1日完結で受験できる点にあります。
試験の出題形式や難易度、採点基準は従来型の英検と全く同じです。そのため、英検S-CBTで合格すれば、従来型と同じく生涯有効な資格として認められ、大学入試や就職活動など、様々な場面で活用することができます。つまり、受験形式が異なるだけで、得られる資格の価値に差はありません。
英検S-CBTと従来型の基本的な違い
それでは、英検S-CBTと従来型英検の具体的な違いを比較していきましょう。主な違いは「試験日程」「試験形式」「対応級」「検定料」の4点です。
項目 | 英検S-CBT | 従来型英検 |
試験日程 | 原則、毎週土日(一部平日実施あり) | 年間3回 |
試験形式 | コンピュータ(CBT形式) | 一次:筆記、二次:面接 |
対応級 | 準1級、2級、準2級プラス(2025年6月開始)、準2級、3級 | 1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級 |
検定料(例:2級・2025年度) | 9,700円 | 9,100円 |
1. 試験日程
最大の違いは、試験の開催頻度です。従来型が年間3回(例:2025年度は6/1・10/5・2026/1/25)の特定日に実施されるのに対し、英検S-CBTは原則として毎週土日に試験が行われます。これにより、部活動や仕事で忙しい方でも、自分のスケジュールに合わせて受験日を柔軟に選ぶことができます。
2. 試験形式
従来型は、一次試験(リーディング・リスニング・ライティング)をマークシートと記述で、二次試験(スピーキング)を面接官との対面形式で行います。(※4級・5級は二次(面接)がありません。)
一方、S-CBTは、すべての試験をテストセンターのコンピュータ上で行います。スピーキングはマイクに向かって話した内容を録音する形式です。
3. 対応級
英検S-CBTは、準1級、2級、準2級プラス(2025年6月開始)、準2級、3級に対応しています。1級、4級、5級を受験したい場合は、従来型の英検を受験する必要があります。
4. 検定料
検定料は、英検S-CBTの方が従来型よりも若干高めに設定されています。例えば、2級の場合、S-CBTが9,700円であるのに対し、従来型(本会場)は9,100円です(2025年度料金)。ただし、S-CBTは1日で試験が完結するため、遠方から受験する場合の交通費や宿泊費を考慮すると、一概に割高とは言えないかもしれません。
試験内容・形式の詳細比較
次に、各技能の試験内容や形式の違いをさらに詳しく見ていきましょう。
スピーキングテスト
•従来型: 面接委員との1対1の対面形式。入室から退室まで、すべて英語でのコミュニケーションが求められます。緊張しやすい人にとっては、プレッシャーを感じるかもしれません。
•S-CBT: パソコンの画面に表示される問題を見て、ヘッドセットのマイクに解答を吹き込みます。対人ではないため、自分のペースで落ち着いて解答しやすいというメリットがあります。一方で、画面の指示に従って時間内に的確に話す必要があり、独特の進行に慣れが必要です。
リスニング・リーディングテスト
•従来型: 問題冊子を読み、マークシートに解答を記入します。問題用紙にメモを書き込んだり、自由にページを行き来したりできるのが利点です。
•S-CBT: パソコンの画面上に問題文と選択肢が表示され、マウスでクリックして解答します。リスニングはヘッドセットを使用するため、試験環境が一定になりやすく、聞き取りやすいと感じる人が多いようです。ただし、画面上で長文を読むことに慣れていないと、読みにくさを感じる可能性があります。
ライティングテスト
•従来型: 解答用紙に手書きで記述します。書き慣れた方法で解答できる安心感があります。
•S-CBT: 申し込み時に「筆記型」と「タイピング型」から選択できます。「筆記型」は従来型と同様に手書き、「タイピング型」はキーボードで解答を入力します。タイピングが得意な人にとっては、手書きよりも速く、かつ綺麗に文章を作成できるため、大幅な時間短縮につながる可能性があります。ただし、タイピングに不慣れな場合は、逆に時間がかかってしまうため注意が必要です。
試験時間と進行
従来型は一次試験と二次試験が別日に行われるため、合計2日間を要します。一方、S-CBTはスピーキングから始まり、リスニング、リーディング・ライティングと、すべての試験が約2時間前後(例:2級は計125分、級により105〜135分程度)で連続して行われ、1日で完結します。
英検S-CBTのメリット・デメリット
ここまで見てきた違いを踏まえ、英検S-CBTのメリットとデメリットを整理してみましょう。
メリット
1.受験機会が圧倒的に多い: 年間3回の従来型に対し、S-CBTは原則毎週実施。自分の都合に合わせて受験計画を立てられます。
2.1日で4技能が完結: 忙しい社会人や学生にとって、1日で試験が終わるのは大きな魅力です。遠方からの受験者にとっても、交通費や宿泊費の節約になります。
3.併願で合格のチャンスが広がる: 従来型とS-CBTは併願が可能です。S-CBTは同一検定回で同一級を最大3回まで受験可能で、従来型と併願すれば理論上は従来型1回+S-CBT最大3回まで受験できます。
4.スピーキングで緊張しにくい: 対面が苦手な人でも、録音形式ならリラックスして実力を発揮しやすい傾向があります。
5.ライティングでタイピングが選べる: パソコン入力に慣れている人なら、思考をスムーズに文章化でき、解答の質を高められる可能性があります。
デメリット
1.検定料が割高: 従来型に比べて、各級で数百円から千円程度、検定料が高く設定されています。
2.対応級が限られる: 1級、4級、5級はS-CBTでは受験できません。
3.PC操作に慣れが必要: マウス操作や画面の切り替えなど、基本的なPCスキルが求められます。特に、長文読解やライティング(タイピング型)では、操作に慣れていないと不利になる可能性があります。
4.会場が限られる場合がある: 都市部では多くのテストセンターがありますが、地域によっては会場が少なかったり、希望の日程が埋まっていたりすることがあります。
どちらを選ぶべき?あなたに合った受験形式はこれだ!
では、最終的にどちらの形式で受験するのが良いのでしょうか。あなたの状況に合わせた選択指針を提案します。
•とにかく早く資格が欲しい、何度も挑戦したい人 → 英検S-CBT
豊富な試験日と併願制度を最大限に活用し、短期間で合格を目指せます。
•対面の面接が苦手、PC操作に自信がある人 → 英検S-CBT
スピーキングやライティングで、自分の得意な形式を活かして実力を発揮できます。
•PC操作が苦手、紙の試験に慣れている人 → 従来型英検
使い慣れた筆記用具で、落ち着いて試験に臨むのが一番です。
•1級、4級、5級を受験したい人 → 従来型英検
これらの級は従来型でしか受験できません。
•費用を少しでも抑えたい人 → 従来型英検
検定料の差はわずかですが、費用を重視するなら従来型が選択肢になります。
まとめ
英検S-CBTと従来型英検は、どちらも同じ価値のある資格ですが、そのプロセスには多くの違いがあります。S-CBTは利便性と柔軟性に優れ、現代の受験者のニーズに応える新しい選択肢と言えるでしょう。一方で、従来型には長年培われてきた安定感と、紙ベースならではの良さがあります。
この記事で解説したそれぞれの特徴をよく理解し、ご自身の学習スタイルやスケジュール、性格に合った受験形式を選ぶことが、英検合格への一番の近道です。公式サイトの「英検S-CBT体験版」などを活用して、試験形式に慣れておくのも良いでしょう。あなたの挑戦を応援しています!