英検準2級プラスにおすすめの参考書・問題集ランキング(2025年版)
はじめに
2025年度から新たに導入された英検「準2級プラス」。従来の準2級と2級の間に位置づけられるこの新しい級は、多くの受験者にとって「どのくらいの難易度なのか」「どう対策すれば良いのか」といった疑問や不安を抱かせるものです。特に、まだ専用の対策教材が市場に出揃っていない初期段階では、情報収集と適切な教材選びが合否を分ける重要な鍵となります。
この記事では、英検情報サイトとして、どこよりも詳しく、そして正確に英検準2級プラスの全貌を解説します。公式サイトの情報や公開されたばかりの過去問を徹底的に分析し、明らかになった試験の傾向と難易度を詳しくお伝えします。さらに、数少ない専用教材の中から、本当におすすめできる参考書・問題集をカテゴリー別に厳選してご紹介。2級や準2級の教材をどのように活用すれば効果的なのか、具体的な学習プランとともに提案します。
この記事を読めば、英検準2級プラス合格への最短ルートが見えてくるはずです。最新のファクトに基づいた情報で、あなたの挑戦を全力でサポートします。
1. 英検準2級プラスとは?新設級の全貌を徹底解説
まずは、この新しい級がどのようなものなのか、基本情報から見ていきましょう。
1.1. 難易度とレベル:準2級と2級のギャップを埋める「高校上級程度」
英検協会は、準2級プラスのレベルを「高校上級程度」と定めています。これは、従来の「高校中級程度」の準2級と、「高校卒業程度」の2級のちょうど中間に位置します。
これまでの調査で、準2級合格から2級合格までには約2年近くかかるというデータがあり、この大きなギャップを埋めるためのステップとして準2級プラスが新設されました。身近な話題が中心だった準2級から、より社会性のあるトピックへと移行する2級への橋渡しとなる級です。
- 準2級: 高校中級程度。日常生活レベルの話題。
- 準2級プラス: 高校上級程度。身近な社会問題に関する話題。
- 2級: 高校卒業程度。社会性の高い一般的な話題。
1.2. 試験形式と配点:ライティングの要約問題が新登場
試験は一次試験(リーディング・ライティング・リスニング)と二次試験(スピーキング)で構成されます。
英検CSEスコア(配点)
- 各技能の満点: 625点(リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング)
- 一次試験満点: 1,875点(625点×3技能)
- 一次試験合格基準: 1,402点
- 二次試験満点: 625点
- 二次試験合格基準: 427点
この配点は、準2級(各技能600点)と2級(各技能650点)の中間に設定されており、準2級プラスの位置づけを明確に示しています。
一次試験 (筆記85分 / リスニング約25分)
技能 | 大問 | 形式 | 問題数 |
リーディング | 1 | 短文の語句空所補充 | 17問 |
2 | 長文の語句空所補充 | 6問 | |
3 | 長文の内容一致選択 | 8問 | |
ライティング | 4 | 英文要約 | 1問 |
5 | 意見論述 | 1問 | |
リスニング | 1 | 会話の内容一致選択 | 15問 |
2 | 文の内容一致選択 | 15問 |
二次試験 (面接 約7分)
No. | 形式 | 詳細 |
1 | 音読 | 55語程度のパッセージ |
2 | パッセージについての質問 | 音読した内容に関する質問 |
3 | イラストの展開説明 | 3コマのイラストを説明 |
4 | 受験者自身の意見 | カードのトピックに関連した質問 |
5 | 受験者自身の意見 | 日常生活の一般的な事柄に関する質問 |
1.3. 過去問分析から見る傾向と対策
2025年度第1回検定の過去問を分析すると、以下の傾向が見えてきます。
- リーディング: 準2級より語彙レベルが上がり、文章も長文化。2級に近い社会性のあるトピック(環境問題、テクノロジーなど)が出題されている。
- ライティング: 最大の変更点は要約問題の追加。与えられた英文の要点を的確に捉え、自分の言葉でまとめる能力が求められる。意見論述も、より具体的な根拠を示す必要がある。
- リスニング: 準2級よりも話されるスピードがやや速く、内容も複雑化。一度で正確に聞き取る集中力が不可欠。
- スピーキング: 準2級と同様の形式だが、トピックがより社会性を帯び、自分の意見を論理的に述べる力がより一層求められる。
2. 英検準2級プラス対策:参考書・問題集の選び方
専用教材が少ない現状では、賢い教材選びが重要です。
- まずは専用教材を確保: 数は少ないですが、出題形式に慣れるために専用の予想問題集や総合対策書は必須です。
- 「要約問題」対策を重視: ライティングの要約問題は新しい形式のため、専用の対策ができる教材を選びましょう。
- 単語は「準2級+α」を意識: 専用単語集がない場合は、準2級の単語を完璧にした上で、2級の単語集にも手を広げるのが効果的です。
- 過去問は徹底活用: 公式サイトで公開されている過去問は、最も信頼できる教材です。繰り返し解き、出題傾向を身体で覚えましょう。
3. 【カテゴリー別】英検準2級プラスにおすすめの参考書・問題集
2025年9月現在、出版が確認されている専用教材と、併用におすすめの教材を厳選して紹介します。
総合対策
まずは試験の全体像を掴むための総合対策書です。専用教材で形式に慣れましょう。
1.『英検準2級プラス合格問題集』(高橋書店)
- 価格: 1,320円(税込)
- 特徴: 新設級に完全対応し、特に「間違い探し式」のライティング対策がユニーク。要約問題の予想問題も8問収録されており、新形式への不安を解消してくれます。現役教師が監修しており、学習者がつまずきやすいポイントを丁寧に解説しています。
2.『英検準2級プラスをひとつひとつわかりやすく。』(学研プラス)
- 価格: 1,650円(税込)
- 特徴: 超基礎レベルから解説してくれる定番シリーズ。準2級の復習から始めたい人や、独学に不安がある人に最適です。もちろん、新形式の要約問題にも対応しています。
3.『英検準2級 総合対策教本』(旺文社)
- 価格: 2,090円(税込)
- 特徴: これは準2級の教材ですが、基礎固めに最適です。準2級の内容に不安がある場合は、まずこの教材で弱点をなくしてから準2級プラスの対策に進むとスムーズです。
単語集
語彙力はすべての技能の土台です。専用単語集と2級の単語集を組み合わせるのがおすすめです。
1.『英検準2級プラス対策 重要度順パス単』(旺文社)
- 価格: 1,430円(税込)
- 特徴: 待望の準2級プラス専用パス単。公式サンプル問題と、準2級・2級のデータを分析して作られており、最も効率的に必要な単語を覚えられます。会話表現や英作文に使える表現も収録されており、これ一冊で語彙対策は万全です。
2.『英検2級 でる順パス単』(旺文社)
- 価格: 1,375円(税込)
- 特徴: 準2級プラスは2級へのステップアップと位置づけられているため、2級の単語集に早めに着手しておくと、リーディングなどで高得点が狙えます。専用パス単と並行して進めるのが理想的です。
3.『英検準2級 でる順パス単』(旺文社)
- 価格: 1,375円(税込)
- 特徴: まずは準2級レベルの単語に不安がないか確認しましょう。この単語帳の9割以上を覚えていなければ、準2級プラスの長文やリスニングで苦戦は必至です。基礎固めとして必ずマスターしておきましょう。
過去問・予想問題集
実戦形式の演習は欠かせません。時間を計って本番さながらの緊張感で取り組みましょう。
1.公式サイトの過去問
- 価格: 無料
- 特徴: 最も信頼できる教材です。2025年度第1回検定の問題が公式サイトで公開されています。印刷して、何度も繰り返し解きましょう。
2.『英検準2級プラス対策 予想模擬テスト』(旺文社)
- 価格: 1,430円(税込)
- 特徴: 公式サンプル問題1回分と、旺文社オリジナルの予想問題2回分を収録。計3回分の模試で、実戦感覚を養うことができます。二次試験対策も万全です。
3.『英検準2級プラスをたった7日で総演習』(学研プラス)
- 価格: 1,540円(税込)
- 特徴: 7日間で総仕上げができる構成の予想問題集。「弱点発見模試」で自分の苦手分野を把握し、集中的に対策することができます。
ライティング対策
合否を分けるライティング。特に新形式の「要約」は入念な対策が必要です。
1.『英検準2級プラス合格問題集』(高橋書店)
- 価格: 1,320円(税込)
- 特徴: 総合対策書ですが、要約問題の予想問題が8問も収録されており、ライティング対策に特化して使う価値があります。「間違い探し式」の解説で、減点されない書き方のコツが掴めます。
2.『英検2級 ライティング大特訓』(アスク出版)
- 価格: 1,760円(税込)
- 特徴: 2級の教材ですが、意見論述の構成の仕方や、使える表現を学ぶのに非常に役立ちます。準2級プラスの意見論述は2級に近いレベルが求められるため、この教材で論理的な文章構成力を鍛えましょう。
面接対策
二次試験は、練習量に比例してスコアが伸びます。何度も声に出して練習しましょう。
1.『英検準2級プラス対策 予想模擬テスト』(旺文社)
- 価格: 1,430円(税込)
- 特徴: 付属のCDやアプリ音声を使って、面接のシミュレーションができます。模範解答を参考に、自分ならどう答えるかを考え、声に出して練習しましょう。
2.『10日でできる!英検2級 二次試験・面接 完全予想問題』(旺文社)
- 価格: 1,430円(税込)
- 特徴: 2級の面接対策本ですが、扱われるトピックが準2級プラスと重なる部分が多いため、非常に良い練習になります。イラスト描写や意見論述の練習に最適です。
3.オンライン英会話
- 価格: 月額数千円〜
- 特徴: 最も実践的な練習方法です。ネイティブや日本人講師と模擬面接を繰り返すことで、本番での緊張に強くなり、自然な受け答えができるようになります。「英検対策コース」があるサービスを選びましょう。
4. おすすめ学習プラン
3ヶ月集中プラン
- 最初の1ヶ月: 単語(準2級パス単の復習+準2級プラスパス単)、総合対策書(『ひとつひとつわかりやすく』など)で基礎固め。
- 次の1ヶ月: 単語(準2級プラスパス単+2級パス単)、過去問・予想問題集に着手。間違えた問題を中心に復習。
- 最後の1ヶ月: 過去問・予想問題集の演習を繰り返す。ライティングと面接対策に注力。オンライン英会話も活用。
まとめ
新設された英検準2級プラスは、準2級と2級の間の大きなギャップを埋める、挑戦しがいのある級です。まだ専用教材は少ないですが、今回ご紹介した教材と、準2級・2級の良質な教材を組み合わせることで、合格に必要な力は十分に身につけることができます。
重要なのは、新しい試験形式、特にライティングの要約問題に早く慣れることです。そして、高校上級レベルの社会性のあるトピックに日頃から関心を持つことも、合格への近道となるでしょう。
この記事が、あなたの英検準2級プラス合格の一助となれば幸いです。
参考文献
- 公益財団法人 日本英語検定協会. (2025). 準2級プラスの過去問・試験内容. https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_p2plus/
- 旺文社 英語の友. (2025). 英検に新しい級が誕生!「準2級プラス」の対策方法は?. https://eigonotomo.com/eiken/eiken_p2qp
- 各書籍の公式サイト(旺文社、学研プラス、高橋書店など)